感情

改善提案をするなら、まず認めてあげること

ちょっと想像してみてください。同僚が新しいことをやろうと企画しました。それなりに考えて形にしてきたものです。目を通すといくつか改善した方がいいところが見つかりました。その後、あなたはどんな反応をしますか?

「全体に誰のための何かがわかりづらい」「ここは外した方がいい」「もっとやっていることがイメージできる絵がほしい」思いついたところをそのまま指摘しました。その人のためと思って進言した感じです。一見良い対応のように見えます。でも実はこれだけでは逆効果になります。

相手はそれなりに考えました。きっとよろこんでくれるだろうと思ってあなたに見せました。なのに最初からいきなり改善点を指摘されます。いわゆるダメ出しをされた気分です。ダメ出しだけされてもいい気持ちにはなりません。たとえそれが的を得ていたとしても、そのまま素直に受け入れる気持ちになりづらいものです。

それまで自分では良かれと思ってやっています。なのにいきなりダメ出しされると内心「え〜」となりますよね。やる気が一気にそがれてしまいます。

どうしたらいいんでしょう?企画を見せようとしている相手がそれまでどんな準備をしてきて、どんな気持ちで見せようとしているのかをいったん考えてみることです。そして相手を認めてあげることです。わかりやすく言えばまずほめるところから入ります。

「いいねーよくできているねー」「切り口が斬新だよねー」「時間のない中よくここまでできたねー」労いの言葉を最初に掛けます。その上で「ここはこうしてもいいじゃない?」と改善案を伝えていきます。すると相手は自分がやってきたことに良かったと感じます。その感情の上なので改善案も素直に入ってきます。

改善案としては同じことを伝えています。でも相手が受ける印象には大きな違いがあります。正論だけで人は動かないもの。相手がどんな心情でいるのか少し考えられる余裕を持ちたいものです。

これ見て見てと言われたら、まずはほめる