リーダーシップ

仕事は技法ではなく、その人のきもち

観音寺商工会議所さん主催のセミナーに登壇しました。テーマは「職場のホンネコミュニケーション」。僕にとってど真ん中のネタです。23年のサラリーマン失敗人生を踏まえ、追い続けているものだからです。

受講者は男女取り混ぜ17名。若い人から年配の人まで多岐にわたりました。同じ会社から参加されている人もいました。みなさんメモをとりながら、最初から最後まで熱心に聴いていただきました。

講演が終わり、担当者の方に駅まで送っていただく車の中でのこと。

「今日はお話が腑に落ちました。20代の部下が仕事のミスばっかりやっていました。何が原因なのか、どうすれば改善できるのか、いろいろと手を尽くしました。でも良くなりませんでした」

「ある日のこと二人で残業をしていました。僕は高校までサッカーをやっていました。その部下もサッカーをやっていたようです。作業をしながらサッカーの話をしたのでした」

「すると、しばらくして部下は仕事のミスをしなくなりました。たとえミスをしてもそのことを僕に言ってくるようになりました。それまではミスしたら怒られまいと隠していたようです」

「うまくいかないときはずっと仕事の技法にこだわっていたようです。仕事は技法でなく人の気持ちなんですね・・・今までやってきたことがつながりました」

お互いの共通点を探す、部下は上司の懐に飛び込む、上司は素の自分を出す、相手に関心をもつ、ちゃんと聴いてあげる、職場でのちょっとした声がけ、個人をみてあげる、気にかけてあげる、認めてあげる、安全安心な場づくり、仕事はやり方でなくあり方。

この話の中に部下と上司が仲良くなるエッセンスが散りばめられています。セミナーで伝えた内容を自分の体験に重ね合わせ、しっかり受け止めていただいたこと。まさにこのシゴトをしてきて良かったなあと感じる瞬間でした。

相手が自然に話せるネタで会話をしよう