ご当地紹介

函館の未来は観光だけじゃない

函館法人会さんのセミナー登壇。開口一番「函館でここは見逃したらいけないものって何ですか?」と訊いてみました。函館というと観光の町。函館山、イカ、ラッキーピエロの3つが挙がりました。

函館山は言わずと知れた夜景で有名です。町の広がり方に合わせた夜景が見えるのが特長。ただ最近は人口減少で空き家も増え、明かりが減ってきたとのことでした。さみしいですね。

一方で地元の人しか行かない「裏夜景」もあります。どこで見えるかというと函館山の真正面の丘の上。港まつりの花火の時など人混みから離れてゆっくり見ることができます。

函館のイカは絶品。僕自身、サラリーマン時代に知り合いの湯の川温泉旅館で食べたイカが忘れられないほどの美味でした。他にない透き通った身と何とも言えない甘み。ここ数年は気候の変化でかなりの不漁が続いていて、スーパーで買っても高値になっているそうです。気候変動は本当に大きな問題です。

函館駅前で会場入りするまでのわずかの空き時間で腹ごしらえをすることに。お店のよくわからないのでイカが食べられるところへ入りました。頼んだのは「イカ刺がごめ丼」。がごめとは函館周辺の限られた地域でしか穫れない希少な昆布。めちゃめちゃ美味しかったです。

ラッキーピエロは函館が生んだハンバーガーショップ。その昔、マクドナルドが初出店してきたとき、ラッキーピエロに押されつぶれたという逸話もあるとか。

「海鮮丼を食べるならどこがいいですか?」と質問してみました。すると居酒屋がいいとのこと。朝市などは観光客価格なので高め。居酒屋でもちゃんとしたものを出してくれます。五稜郭タワー近くの「HAKOYA」では500円ランチで行列ができるそうです。

担当の方イチオシは地元のコンビニ通称「ハセスト」こと、ハセガワストアのやきとり弁当。注文を受けたらその場で串で焼き始めて出してくれます。容器とフタに串をはさんではずして食べるのが通の食べ方とききました。やきとりという名前ですが豚串です。

飛行機までの時間で小腹を満たそうと白みそラーメンを食べました。きたときはさほど美味しそうではありませんでした。でもこのスープ、飲めば飲むほどやめられなくなります。あとで気づいたのですが、糸切り唐辛子というのがテーブルにあって、これをのせたらさらに旨みが増しました。空港で食べるならおすすめです。

「地元の若い人は札幌ひいては本州に出ていってしまう。観光客は増えているのはいいけど住む人あってのこと。大好きな函館の力になれたらいいなと思って地元に戻ってきた」

「こちらでは売り出していくのが苦手な人が多い。もったいない観光資源がまだまだある。強みは持っているけど問題点もある。変えていかないと」

今回を話をうかがったのは25歳の担当者。若手向けの講演セミナーでもたくさんの素直な目の輝きを感じました。函館にはまだまだ若い力があります。次世代へ向けこれからがとてもたのしみな存在です。(2020.1.20取材)